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【訪問看護に関わる重要指針】時期別ガイドラインまとめ(2025年版)

訪問看護に携わる皆様にとって、最新のエビデンスに基づいた知識は、質の高いケアを提供する上で不可欠です。特に、生活習慣病や慢性疾患、高齢者ケアといった分野においては、常に最新のガイドラインを把握しておくことが重要となります。そこで今回は、2025年に発表・更新が予定されている、訪問看護に関わる可能性の高い重要なガイドラインを時期別にまとめました。日々の看護業務、そして皆様のキャリア形成の一助となれば幸いです。

【7月】高血圧管理・治療ガイドライン2025(日本高血圧学会)

訪問看護において、高血圧患者さんの生活習慣指導、服薬アドヒアランスのサポート、そして自己管理支援は非常に重要な役割を担います。日本高血圧学会が発表するこの新たなガイドラインは、最新の研究に基づいた高血圧の管理と治療に関する指針を示すものであり、私たち看護職が日々のケアを実践する上で欠かすことのできない情報源となります。患者さんのQOL向上、そして重症化予防のために、しっかりと内容を理解し、看護に活かしていく必要があるでしょう。

【夏ごろ】骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(日本骨代謝学会)

高齢化が進む現代において、骨粗鬆症は訪問看護においても頻繁に遭遇する疾患の一つです。骨折や転倒は、高齢者のQOLを著しく低下させる要因となります。日本骨代謝学会が発表するこのガイドラインは、骨粗鬆症の予防策、早期発見、そして適切な治療法について最新の情報を提供してくれます。訪問看護師として、患者さんの骨折リスクを評価し、適切な予防策やリハビリテーション、生活指導を行う上で、このガイドラインは非常に重要な羅針盤となるでしょう。

【秋ごろ】終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン(日本緩和医療学会)

在宅で療養される終末期がん患者さんにとって、輸液療法は症状緩和やQOL維持のために重要な選択肢となる場合があります。日本緩和医療学会が発行するこのガイドラインは、エビデンスに基づいた適切な輸液療法の実施方法、注意点などを示しており、訪問看護師が患者さんとご家族の意向を尊重しながら、より質の高いケアを提供するための指針となります。患者さんの状態や病状に応じた輸液管理は、看護の専門性が問われる領域であり、このガイドラインを深く理解することで、より安全で安心な在宅療養を支援することができます。

【秋ごろ】がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン(クリニカルクエスチョンのみ更新)(日本緩和医療学会)

がんによる痛みは、患者さんの日常生活を著しく阻害するだけでなく、精神的な苦痛にも繋がります。日本緩和医療学会のこのガイドラインは、がん疼痛に対する薬物療法の最新のエビデンスを提供し、看護職が適切な疼痛管理を行うための知識と判断力を養う上で不可欠です。今回はクリニカルクエスチョンのみの更新となりますが、それでも最新の情報に基づいたケアを提供するために、その内容をしっかりと把握しておく必要があります。患者さんの痛みを和らげ、その人らしい生活を送るための看護は、訪問看護における重要な役割の一つです。

【時期不明】腎臓リハビリテーション診療ガイドライン(日本腎臓リハビリテーション学会)

近年、注目されている腎臓リハビリテーションは、腎疾患患者さんのQOL向上や予後改善に貢献することが期待されています。訪問看護においても、腎疾患を抱える患者さんの在宅ケアを行うケースは少なくありません。日本腎臓リハビリテーション学会が発表するこのガイドラインは、腎疾患患者さんに対する適切なリハビリテーションや生活指導のあり方を示すものであり、今後の訪問看護における新たな知識として習得しておくことが望ましいでしょう。患者さんの状態に合わせた適切な看護を提供するために、このガイドラインの内容にも注目していく必要があります。

これらのガイドラインは、訪問看護師ナースの皆様が、それぞれの専門性を高め、より質の高い看護を提供するための重要な道標となります。常に最新の情報をキャッチアップし、日々のキャリアに活かしていくことが、患者さんの信頼を得ることに繋がると思います。

一般社団法人訪問看護支援協会 広報部長 坪田康佑

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