皆様、こんにちは。訪問看護支援協会の広報部長、坪田康佑です。
4月9日、訪問看護・介護のDXを推進するCareMaker(ケアメーカー)社が、シリーズA 2ndクローズで資金調達を実施されたというニュースが発表されました。

CareMaker社は、訪問看護ステーションの運営と、業界特化SaaS「CareMaker」の開発・実装を並行して進めていらっしゃる企業とのこと。今回の資金調達の目的の一つに、訪問看護師やリハビリ職といった多職種の採用強化が挙げられています。
このニュースに触れて、私がまず感じたのは、訪問看護の現場にとって、これは非常に明るい兆しだということです。
超高齢社会が進む日本において、在宅医療のニーズはますます高まっています。その最前線で活躍する訪問看護師の皆様は、質の高いケアを提供するために、日々奔走されています。しかし、その一方で、記録業務や事務作業といった、本来の看護業務以外の負担も決して少なくありません。
CareMaker社のように、テクノロジーを活用して訪問看護・介護のDXを推進する企業が成長し、資金調達を通じてサービスを拡充していくことは、まさに私たちが待ち望んでいた展開と言えるでしょう。
記事によると、CareMaker社は現場起点の改善と仕組み化を重ね、支店単位の間接業務を効率化および集約するオペレーションモデルを構築されているとのこと。そして、その知見をプロダクト展開することで、地域ケアに関わるすべての人の“働きやすさ”と“安心”をつくる仕組みを実現しようとしています。
これは、訪問看護師が本来注力すべき看護業務に、より多くの時間を割けるようになる可能性を秘めているのではないでしょうか。煩雑な事務作業から解放され、ご利用者様一人ひとりとじっくり向き合い、質の高いケアを提供するための時間が増える。それは、ご利用者様の満足度向上はもちろんのこと、訪問看護師自身の働きがいにも繋がるはずです。
また、多職種の採用強化も、チーム医療を推進する上で非常に重要なポイントです。訪問看護は、医師や理学療法士、作業療法士、ケアマネジャーなど、様々な専門職との連携が不可欠です。CareMaker社が多職種の採用を強化することで、よりスムーズな情報共有や連携が可能になり、利用者様にとってより質の高い、包括的なケアが提供できるようになることが期待されます。
NOBUNAGAキャピタルビレッジ株式会社の太田匡紀氏のコメントにもあるように、「CareMaker」のソリューションが、現場における深刻な人手不足という社会課題の解決に貢献することを、私も大いに期待しています。
テクノロジーの進化は、私たちの働き方を大きく変える可能性を秘めています。訪問看護の現場においても、DXの推進によって、これまで以上に効率的で、質の高いケアが提供できる未来が近づいているのかもしれません。
CareMaker社の今後の展開に、大いに注目していきたいと思います。そして、このような動きが、訪問看護の現場で働く皆様にとって、少しでも追い風となることを心から願っています。
一般社団法人訪問看護支援協会 広報部長<0xE3><0x80><0x80>坪田 康佑