最新イベント情報・トピック

【訪問看護の立ち位置の変化?医療計画を読み解く】

訪問看護支援協会の広報部長を務めております、坪田康佑です。

皆様は、国の医療政策の根幹をなす「医療計画」について、どれくらいご存知でしょうか?

医療計画は、医療法に基づいて、各都道府県が策定する、地域における医療提供体制の確保を図るための計画です。現在、第8次医療計画(2024年度~2029年度)が進行中であり、その計画内容に、私は少々気になる点を見つけてしまいました。

それは、在宅医療分野における、訪問看護ステーションと薬局の記載順の変化です。第7次医療計画では、訪問看護ステーションが先に記載されていたのに対し、第8次医療計画では、薬局が上位に記載されるようになっているのです。

この変化に気づいた時、様々な思いが頭を駆け巡りました。

  • 訪問看護が当たり前になり、成熟してきたからこそ、今後は薬局の機能強化がより重要視されるという政策意図なのか?
  • それとも、薬剤師の方々の職能が社会的に高く評価され、地位が向上した結果なのか?

もちろん、記載順が変わっただけで、訪問看護の重要性が低下したわけではないでしょう。しかし、医療計画は、今後の医療提供体制の方向性を示す重要な指針です。その中で、訪問看護の立ち位置がどのように変化していくのか、注視していく必要があります。

とはいえ、ここまで医療計画を詳細に読み込んでいる医療関係者は、意外と少ないのかもしれません。同じような問題意識を共有できる人が身近におらず、少々孤独を感じている今日この頃です。

一般社団法人訪問看護支援協会 広報部長 坪田康佑

関連記事

TOP